映像保存学会AMIAレポート2017
Ann Adachi-Tasch
Image: Mitsuru Maekawa
2017年秋にニューオーリンズで開催されたアメリカの映像保存学会Association of Moving Image Archivists のカンファレンスではCCJもパネルを発表をさせていただいたり、様々なプレゼンテーションがありました。その中からCCJに関連性のあるプレゼンテーションやレポートをシェアさせていただきました。
Reconstructing Expo 67 Films by Stéphanie Côté, Cinemathèque québécoise
Session: The Films of Expo 67 – 50 Years Later (12/1, 11:00 AM – 12:00 PM)Expo’67に関する映像作品の近年の復元、保存についてシネマテーク・ケベコワズステファニー・コテー氏が発表した。55のパビリオンがフィルムを使った中で、典型的なシングルスクリーンでの上映ではなく、天井、床、壁、鏡、岩、動くキューブ、回転装置、十字架型、地球儀型などに投射され、様々なフィルムのフォーマットが使用された。それらの作品の復元のプロセスやチャレンジが発表された。
"Skill Share" in Cambodia, Japan, and Malawi by 鈴木伸和、東京光音
Session:Skill Share in Asia & Africa: Case Studies in Cambodia, Philippines, Japan, and Malawi (12/2, 9:45 AM – 10:45 AM)東京からお越しいただいた鈴木伸和氏によるカンボジア、マラウィ、そして日本の東日本大震災後のフィルムのレスキュー活動へのスキルシェアについて発表して頂きました。
Syllabus Analysis of AV Archiving Curriculum by Janet Ceja & Adam Shutszman, School of Library and Information Science, Simmons College
Session: AV Archiving in the Cultural Heritage Sector: Defining Core Competencies (12/1, 3:30 PM – 4:30 PM)このプレゼンテーションはアメリカにおける映像保存に関する教育過程、カリキュラムのアナリシスの発表で、NYU、UCLA、Prattなど映像保存のプログラムを提供する大学のシラバスのデータからどのようなスキルや知識を教えているか、一番ポピュラーの教育本のリストなどがレポートされている。ちなみに最も多く教えられている知識は:1)保存、2)アーカイビング、3)歴史、4)アクセス、5)機関専門知識(美術館、図書館、アーカイブなど)。最も多く教えられているスキルは:1)アセスメント、2)メタデータ記述、3)デジタル化、4)AV取扱、5)ディスカッション。
AMIAカンファレンスでのセッションで、最新のメタデータ抽出テクノロジーやインタビューなどの多言語インでインデキシングなど、前川氏が参加したセッションについて重要な点がレポートされている。